診療放射線技術科

質の高い画像診断への邁進

函館中央病院では画像診断を行う放射線科から派生して、画像提供を行う診療放射線技術科の2科で各診療科の依頼で診断や検査を行っています。放射線科・診療放射線技術科は、胸部X線写真や骨のX線写真を撮影する一般撮影やマンモグラフィー検査、CT検査、MRI検査、血管造影等の画像診断を行っています。核医学部門は、放射性薬剤(ラジオアイソトープ)を使用した検査を行っています。

現在の医療では、ほぼ全ての診療科において画像の情報は具体的な診断や治療方針の決定、治療効果判定に欠かせない重要な要素となっており、全ての患者様に質の高い医療を提供できるようスタッフ全員が一丸となって努力しております。また、診療放射線技術科では病院内で放射線や放射性物質を扱う唯一の科として、放射線の管理や検査以外に、放射線を有効かつ安全に利用するための放射線安全管理室も立ち上げております。

函館中央病院ではX線写真等はフィルムを無くし、病院の情報システムで電子的に画像の保管・管理・参照を行っています。これにより、撮影終了後、直ちに各診療科で画像参照・診断が可能になり、患者様の待ち時間の短縮につながっています。また、一般撮影においては、従来より被ばく線量を半分にできるフラットパネルディレクタへの更新を控えており、より一層X線による低被ばく化が進みます。

函館中央病院では当院健康管理センターと連携をとり、被検者様に合わせたプランにそって、胸部X線写真や胃部X線写真、マンモグラフィ検査、CT検査、MRI検査と多岐にわたり画像提供しております。
また、当科では地域医療連携室と協力し、地域住民の方々に最適な医療画像を提供しております。

X線撮影検査・ポータブル撮影検査

X線撮影検査とは?

各診療科の医師が「レントゲン撮りましょう。」という撮影のことで、X線を照射し撮影する検査です。
画像には肺・骨・ガス(腸管など)等が写り、短時間で有用な画像を提供できます。

入院されている患者様で、部屋から移動することが出来ない場合は、入院されているお部屋でX線写真を撮影することも可能です。

検査前にはご確認ください

撮影するに当たり、脱衣・検査衣の着用や装飾品を外すことが必要な場合があります。
撮影範囲にあると写ってしまうもの

頭部

ネックレス、イヤリング、ピアス、ヘアピン、入れ歯、かつら

胸部・腹部・脊椎

ブラジャー、コルセット、磁気治療品、湿布、カイロ、その他(Tシャツのプリントも写る場合があります。)

その他部位

腕時計・指輪など

装置・機器紹介

東芝 X線撮影装置
東芝 
X線撮影装置:KXO-50G
HITACHI ポータブルX線撮影装置
HITACHI 
ポータブルX線撮影装置
Sirius Star Mobile

画像紹介

胸部レントゲン写真
胸部撮影
顎部パノラマ写真 (レントゲン)
顎部パノラマ撮影
腰椎レントゲン写真
腰椎撮影
副鼻腔レントゲン写真
副鼻腔撮影

その他

ご不明な点等ございましたら当科受付または技師にお尋ねください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA) 


マンモグラフィ検査(乳房撮影)

マンモグラフィ検査とは?

乳房は、軟部組織とよばれるX線吸収差の少ない組織で構成されているため、検査は乳房専用の装置で行われます。触診で同定できないしこりや微細な石灰化をみつけるのに有効な検査です。
<検査内容>
図のように圧迫板とよばれる板で乳房をはさみます。
できる限り圧迫し、乳房を薄くすることにより ひばく線量を少なくし、鮮明な画像を描出します。
ただ、人により痛みを伴うこともありますので、その際はご遠慮なくお申し出ください。

マンモグラフィ検査の図

装置・機器紹介

GEヘルスケア・ジャパン社 Senographe DS LaVerite
GEヘルスケア・ジャパン社
Senographe DS LaVerite
GEヘルスケア・ジャパン社
Seno Advantage Workstation
GEヘルスケア・ジャパン社
Seno Advantage Workstation

当院では、撮影後上図のワークステーションというモニターに画像が転送されます。患者様も画像を見ながら、医師の説明を受 けることができます。

画像紹介

レントゲン写真
レントゲン写真

画像は左右を比較するように表示され、気になるところは、拡大して見ることができます。

マンモグラフィ検診施設画像認定

当院では、平成25年9月にNPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構で定める「マンモグラフィ検診施設画像認定」を取得しました。この認定は、同機構の定めた基準を満たした医師と技師を有し、きちんと精度管理された装置を持つ施設にのみ与えられるものです。
また、撮影技師は女性技師のみで行われ、同機構の検診マンモグラフィ撮影認定技師の資格を有しているため、安心してマンモグラフィ検診を御受診ください。

マンモグラフィ触診施設認定証
マンモグラフィ検診をご希望の方はこちら

マンモトーム生検

マンモトーム生検とは、画像ガイド下吸引式乳房組織生検システムのことです。
より確実な病理診断のため、マンモグラフィの装置を用い画像を見ながら乳房内の疑わしい部分に約3mmの針を刺し、組織を吸引・採取します。
検査は30分~1時間で終わり、外来で行うことができます。

マンモトーム機器
マンモトーム機器

注意点

検診をお受けになる方で、ペースメーカーや、豊胸術を施行している方は検査が受けられない場合があります。
また、授乳中の方は、乳腺組織量の多い時期となるため、画像が描出しづらいことがあります。該当する方、御心配な方は御相談ください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


X線TV(X線透視撮影)検査

透視撮影とは?

X線を用いて胃、大腸、骨および脊髄などの体内をリアルタイムに透視し、その様子をTVモニタで観察しながら様々な検査を行う装置です。
造影剤などを使用し食道・胃・大腸といった消化管や、脊髄などの造影透視、血管連続撮影、各チューブの挿入・交換や神経ブロック、関節の整復などを行います。当院ではFPD搭載型X線TV装置を使用しており、従来のフィルム方式のX線TV装置と比較して少ない被曝と高画質で検査ができます、また撮影した画像をモニタで確認できるため検査結果の確定までの時間も短縮されます、内視鏡と合わせての検査も行っており、幅の広い検査が可能となります、内視鏡と合わせた検査の中で当院での頻度の多いものに、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)があり、すい臓、胆道系疾患の診断や処置を目的とします、一般の方になじみのある検査として、人間ドックなどでの胃バリウム検査があります。

装置・機器紹介

シーメンス社製
AXIOM Luminos dFR
シーメンス社製
AXIOM Luminos dFR
東芝社製
KXO-80XM
東芝社製
KXO-80XM

画像紹介

胃バリウム造影検査
胃バリウム造影検査
ERCP
ERCP
血管連続撮影検査
血管連続撮影検査

資格掲載

胃がん検診専門技師:3名

放射線危機管理士:1名

その他

ご不明な点等ございましたら、担当の技師または看護師までお尋ねください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


CT検査

当院は64列・320列と2台のマルチスライスCTで運用されており、診断目的に合わせた撮影条件で迅速かつ安全で質の高い画像提供を行っております。

CTとは?

CTとは、Computed Tomography の略称で、Tomography とは断層像という意味です。
ドーナツ型装置内に身体を置いて、周囲(360°)からX線を照射します。
体の組織によるX線の透過・吸収の違いをコンピュータで解析し、得られた情報をコンピュータで処理することによって、対象物中のそれぞれの位置でのX線の吸収値を、黒から白に至る輝度(明るさ)として表示したものがCT画像ということになります。
所要時間は1分から10分(撮影部位によって多少前後します)程度です。
検査による痛みはございませんので安心して検査を受けていただけます。

装置・機器紹介

64列CT
64列CT

64列CT:Aquilion64(64列検出器を有するX線CT装置)
320列CT:Aquilion ONE/Global Standard Edition(320列検出器を有するX線CT装置)
※画像は64列CTのものです

装置・機器紹介

  1. 得られる画像は輪切り(冠状断)像です。
  2. わずかなX線の吸収差を画像にすることができます。
  3. 脳内の出血などの場合、その漏出した血液の範囲を明瞭に識別できます。
  4. 造影検査では、ヨード造影剤を併用することにより血管の走行など、より多くの情報をもった画像を得ることができます。
  5. 撮影されたCT画像をされにコンピュータで処理することにより、体軸に対する自由な輪切りの断面画像を作ることができます。
  6. 顔面などで表面を強調させた画像作成も可能で、まるでその人の顔を見ているような立体的でリアルな顔型をつくることもできます。

画像紹介

CTでは輪切り像の他にも立体的な画像(3D画像)を作成することもできます。そのためにはより細かくキレイな画像を撮影しなければなりません。当院では64列CTを導入しており、キレイな画像をより細かく撮影することができます。その画像を元に3D画像を作成することによって、より正確な手術のシミュレーションが可能になります。実際に手術をしたときの様子が、手術をする前に画像として見らます。外科系の手術には欠かせない技術となっておりますが、内科系でも血管内手術にも多く利用されております。
当診療放射線技術科では毎日各診療科に対して、その手術に最適な3D画像を提供しております。
以下にその3D画像を一部分紹介します。

頭部


脳血管3D画像
脳血管3D画像
脳血管3D画像
脳血管3D画像
脳血管動静脈+皮膚表面
脳血管動静脈+皮膚表面

頚部


頚部血管3D画像
頚部血管3D画像
頚部血管多断面画像
頚部血管多断面画像

心臓


右冠状動脈3D画像
右冠状動脈3D画像
冠状動脈
アンギオグラフィックビュー
冠状動脈
アンギオグラフィックビュー
左冠状動脈3D画像
左冠状動脈3D画像
右冠状動脈多断面画像
右冠状動脈多断面画像
左冠状動脈多断面画像
左冠状動脈多断面画像

胸部大動脈


胸部大動脈3D画像
胸部大動脈3D画像
胸部大動脈3D画像
胸部大動脈3D画像

胸部大動脈(赤)奇静脈(青)脊椎結核(黄)

腹部・腹部血管


腹部動脈血管、門脈3D画像
腹部動脈血管(赤)
門脈(黄)
肝臓区域切除シミュレーション3D画像
肝臓区域切除シミュレーション
腎動脈、腎静脈奇形3D画像
腎動脈、腎静脈奇形

大腸


大腸3D画像
大腸3D(+骨半透明)画像
腫瘍栄養血管+大腸3D画像
腫瘍栄養血管+大腸3D画像
大腸3D+多断面画像(前額断)
大腸3D+多断面画像(前額断)
大腸3D+多断面画像(矢状断)
大腸3D+多断面画像(矢状断)

下肢動脈


大動脈~下肢動脈3D画像
大動脈~下肢動脈3D
大動脈~下肢動脈3D画像
大動脈~下肢動脈3D
鼠径部動脈瘤の多断面画像画像
鼠径部動脈瘤の多断面画像
下肢動脈3D画像
下肢動脈3D

脊椎


頸椎3D画像(正面像)
頸椎3D画像(正面像)
頸椎3D画像(側面像)
頸椎3D画像(側面像)
腰椎3D画像(正面像)
腰椎3D画像(正面像)
腰椎3D画像(側面像)
腰椎3D画像(側面像)

四肢


上腕骨骨折3D画像
上腕骨骨折3D画像
股関節骨折3D画像
(骨盤骨半透明)
股関節骨折3D画像
(骨盤骨半透明)

TOPIC

画論~The Best Imaging 2013~

画論 優秀賞 受賞画像:単純撮影 下肢静脈瘤の3D画像
画論 優秀賞 受賞画像:単純撮影 下肢静脈瘤の3D画像

その他

CT検査に関してご質問などありましたら、お気軽に担当の技師又は看護師にお尋ね下さい。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


MRI検査

MRI検査とは?

MRIとはMagnetic Resonance Imagingの頭文字で磁気共鳴画像と言います。当院では他の放射線検査であるRI検査と混同しないためにMR検査と呼んでいます。強い磁場と電波を利用して、体内から返ってくる信号をコンピュータで処理し体内の断面を画像化するものです。

装置・機器紹介

GEヘルスケア・ジャパン社製の超電導磁石式全身用MR装置

当院ではGEヘルスケア・ジャパン社製の超電導磁石式全身用MR装置、Signa EXCITE HDx1.5Tを2台(2007年1月更新、2011年12月更新)使用しています。この装置は最新のアプリケーションソフト及び高速撮影法を有しており、これまで困難だった均一な脂肪抑制による息止め下での3Dダイナミック撮影や、呼吸同期撮影、非造影での腎動脈撮影、さらに非造影パーフュージョンも可能であり、3Dにて全脳の画像を高い次元で収集できます。これにより急性期脳梗塞等に対しこれまで以上に迅速かつ高レベルに対応できるようになりました。

画像紹介

脳血管障害


脳梗塞急性期においてこれまでT2強調画像やFLAIAを撮影しても、梗塞巣を検出できるまでには長時間かかっていましたが、拡散強調画像(DWI:Diffusion Weighted Imaging)では発症後1~2時間で梗塞巣を検出でき、非造影パーフュージョンでは発症直後から虚血巣を描出できるため、より早期脳梗塞診断が行えるようになりました。

DWI
DWI
MRA
MRA
非造影パーヒュージョン
非造影パーヒュージョン

脊椎疾患


MRIでは脊髄や椎間板などの組織を鮮明に描出することができ、椎間板ヘルニアによる脊椎神経の圧迫や脊椎変性疾患などの診断に有用な検査です。

腰椎椎間板ヘルニア T2矢状断
腰椎椎間板ヘルニア T2矢状断
腰椎椎間板ヘルニアT2水平断
腰椎椎間板ヘルニアT2水平断

肝臓ダイナミック撮影


当院では、肝腫瘍を疑った場合MRI検査用のEOB・プリモビスト造影剤を使用して検査しています。造影剤を急速静注しながら連続撮影するダイナミック撮像では、造影剤注入30秒後に血流の豊富な部位(腫瘍など)を撮影する動脈相、3分後に造影剤は肝臓の正常な部位に分布し、最初に造影された血流の豊富な部位での造影剤の濃度が下がる平衡相を撮影しています。
EOB・プリモビストは正常な肝細胞に取り込まれ、転移性肝癌やほとんどの肝細胞癌など肝細胞機能を持たない組織には取り込まれない特徴があります。そのため、15分後に撮影すると、正常な機能を持った肝細胞だけが強く造影され、肝細胞機能を持たない異常な組織をより明確に見分けることができます。

ダイナミック動脈相
ダイナミック動脈相
ダイナミック平衡相
ダイナミック平衡相
造影剤注入15分後
造影剤注入15分後

婦人科疾患


子宮筋腫 T2矢状断
子宮筋腫 T2矢状断
子宮筋腫 T2水平断
子宮筋腫 T2水平断

乳房


MRIは他のモダリティに比べて乳管内癌の検出に優れ、乳癌の治療に際して広がり診断や多発などの存在診断に有用です。
造影剤を急速静注しながら連続撮影するダイナミック撮像が特に有用で、得られた画像から腫瘍のダイナミックカーブを作成します。これによって腫瘍の進展範囲の把握や良性悪性の質的診断を行っています。

DWI
DWI
ダイナミック3相目
ダイナミック3相目
ダイナミックカーブ
ダイナミックカーブ

注意事項

・心臓ペースメーカー、人工内耳、可動性義眼を体内装着されている方は、MRI検査を受けることができません。
・閉所恐怖症がある方は検査できないことがあります。
・検査室へは金属類、電子機器、磁気カード(キャッシュカード、駐車券など)の持込ができません。
※ご不明な点はお気軽に担当技師にお尋ねください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


心・血管造影検査

心・血管の造影検査とは?

X線不透過物質である、ヨード造影剤を使用して血管の形態、血流状態を連続的に撮影することにより、動脈あるいは静脈の病変を診断する検査法です。
先天性心疾患、血管性病変(動脈瘤・静脈瘤・動静脈奇形・動脈硬化、あるいは血栓症による血管の狭窄および閉塞など)の診断や、脳、および四肢などの腫瘤性病変の診断などを目的に行われています。
また、診断のみではなく、血管の狭窄部位を拡げる血管拡張術など、血管造影検査の手技を利用した治療も行われるようになっています。

装置・機器紹介

SIEMENS社製 AXIOM Artis DFc
SIEMENS社製 AXIOM Artis DFc

検査方法

股関節付近にある大腿動脈(または静脈)、あるいは腕の動脈(または静脈)に針を刺し、そこからカテーテルと呼ばれる直径数mm、長さが50~100cmの管を血管内に挿入します。
そのカテーテルの先を目的の血管まで送り、選択的に特定の血管のみに造影剤を注入して撮影を行う選択的血管造影が一般に行われています。
血管内に直接カテーテルを挿入するため、検査室および検査器具は手術室に準ずる清潔度が要求されます。

画像紹介(頭頚部血管編)

画像は、頚動脈の狭窄部分に“ステント”と呼ばれる金属性の網状の筒を留置して、血管を正常径まで拡張させる手術です。この治療は、内膜剥離術と比較して非侵襲的であり、高齢者やいろいろな合併症を持った方にも負担を少なくして行うことができます。術後の安静期間や入院期間も短いのが特徴です。

頚動脈3D画像
頚動脈3D画像
頚動脈多断面画像
頚動脈多断面画像
治療前頚動脈血管撮影画像
治療前頚動脈血管撮影画像
治療後頚動脈血管撮影画像
治療後頚動脈血管撮影画像

画像紹介(心臓血管編)

冠動脈形成術(PCI)治療は、身体に大きな傷をつけることなく、 狭くなった冠動脈の血管を内側から拡げるために行う低侵襲的な治療法です。

右冠状動脈治療前
右冠状動脈治療前
右冠状動脈治療後
右冠状動脈治療後
左冠状動脈治療前
左冠状動脈治療前
左冠状動脈治療後
左冠状動脈治療後

画像紹介(四肢血管治療編)

経皮的血管形成術(PTA)は先端に小さく折りたたまれたバルーンを装着したカテーテルを用いて、狭窄または閉塞してしまった血管を拡張することにより、血液の流れを確保、再開させる手技です。
この治療ではバルーンカテーテルに加えてステント(金属製のチューブ)を留置することもあります。

治療前下肢血管造影
治療前下肢血管造影
治療後下肢血管造影
治療後下肢血管造影
治療前CT多断面画像
治療前CT多断面画像

画像紹介(ステントグラフト編)

ステントグラフトは、人体に馴染みやすい人工布を筒状に形成し、これにステントといわれるバネ状の金属を縫い付けた人工血管で、これをストロー状のチューブで、患者さんの太ももの付け根から動脈内に挿入します。ステントグラフトを動脈瘤のある部位まで進め動脈瘤の内側ステントグラフトを挿入します。そうすることで動脈瘤の拡大を抑え、動脈瘤が拡大しなければ破裂する危険性がなくなります。このように、ステントグラフトによる治療は外科手術に比べて切開部が小さく、身体への負担が極めて少ない低侵襲血管内治療です。

ステントグラフト術前CT
ステントグラフト術前CT
ステントグラフト挿入術直後の造影
(上部)

ステントグラフト挿入術直後の造影
(上部)
左冠状動脈治療前
左冠状動脈治療前
ステントグラフト挿入術直後の造影
(下部)
ステントグラフト挿入術直後の造影
(下部)

よくある質問

Q. つらい検査なの?

A.

検査時には、カテーテルを皮膚から血管の間にある皮下組織を通過させて血管内に挿入するため、カテーテル挿入部分に局所麻酔(歯科での治療、抜歯の際、注射する麻酔と同じもの)を使用します。検査時の痛みはこの麻酔の注射の痛みだけで、ほかに苦痛は殆どありません。造影剤注入時に熱感がありますが、一時的なもので次第に鎮まってきます。

検査終了後カテーテルを血管より抜去し、カテーテルの挿入部分を暫く押さえ止血します。選択的動脈造影を行った場合、特に大腿動脈よりカテーテルを挿入して行った場合には、カテーテルの挿入部分からの再出血を防ぐために、検査後の安静が5~6時間程度必要です。静脈造影でも大腿静脈からカテーテルを挿入した場合、検査後の安静時間は2~3時間程度必要です。そのため、血管造影検査は多くの場合入院時に行われます。

その他

ご不明な点等ございましたら、担当の技師または看護師までお尋ねください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


核医学検査(RI)

核医学検査とは?

ガンマ線という放射線を放出する放射性同位元素(ラジオアイソトープ)をごく微量含んでいる検査薬を注射などによってからだの中に入れ、目的の臓器や病変部に取り込まれた薬から放出される微量のガンマ線の分布を体外からガンマカメラで撮影し、肉眼では見えないからだの内部を画像化して調べる検査です。

核医学検査に使うラジオアイソトープの量は、胸部エックス線撮影と同じ程度かそれ以下と微量の放射線量で、短時間で体外に排泄されてしまうので心配はありません。また、投与量が少ないため、副作用が極めて少なく、多くの病気の診断に利用されているのが特徴です。

装置・機器紹介

東芝:検出器回転型SPECT装置(E.CAM)
GMS-7700R(ワークステーション)

画像紹介

骨シンチグラフィ


心臓の筋肉に酸素や栄養を供給する冠動脈が狭窄または閉塞すると、心臓は虚血状態になり、心筋梗塞に陥ります。心筋細胞の状態(虚血部位、梗塞範囲)を調べる目的で行われる検査です。

当院で最も検査件数の多い検査です。骨転移の有無を比較的早期に全身検索できることから、転移性骨疾患の検査、原発性骨腫瘍の診断などの目的で行われる検査です。
1.前準備として食事・水分の制限は特に必要ありません。
2.骨シンチグラフィ用の検査薬を静脈注射します。
3.検査薬が骨に集まるのに時間がかかるため、注射後2~3時間経てから撮影を開始します。
4.検査開始直前に必ず排尿していただきます。
5.撮影時間は約30分かかります。必要に応じて部分的な撮像を行います。

骨シンチグラフィ
骨シンチグラフィ

安静時心筋血流シンチグラフィ


心臓の筋肉に酸素や栄養を供給する冠動脈が狭窄または閉塞すると、心臓は虚血状態になり、心筋梗塞に陥ります。心筋細胞の状態(虚血部位、梗塞範囲)を調べる目的で行われる検査です。

1.前準備として食事・水分の制限は特に必要ありません。
2.心筋血流シンチグラフィ用の検査薬を静脈注射します。
3.検査薬が心臓の筋肉に集まるのに約30分かかるため、注射後30分経てから撮影を開始します。
4.検査薬は肝・胆道系から排泄されるため、妨げにならないように検査開始直前に必ず水分を少し摂取していただきます。
5.撮影時間は約30分かかります。
6.健康な心臓の筋肉には通常良く集まり、障害がある場合はその障害の程度に応じた集積の低下がみられます。

長軸垂直断層像
長軸垂直断層像
長軸水平断層像
長軸水平断層像
短軸断層像
短軸断層像
安静時心筋血流シンチグラフィ画像

核医学検査の流れ

1.目的によって異なる検査薬を撮影の前に注射または飲用します。
2.検査薬が目的の部位に集まるまで少し待ち時間があります。検査薬の投与直後に撮影するものもあれば、数時間(数日)後に撮影する検査もあります。また、数回に分けて撮影を行う場合もあります。
3.身に着けている金属類は外していただきます。場合によっては、検査着に着替えていただきます。
4.撮影の間は撮影装置のベッドに仰向けに寝ていただきます。
5.カメラが最適な位置までからだに近づいて撮影を行っていきます。
6.撮影中はからだを動かさないように注意してください。画像の解析に影響を与えてしまうおそれがあります。
7.検査に要する時間は目的によって、数分から数十分以上かけて行うものがあります。
8.撮影終了後は、普段通りの生活を行っても問題ありません。
9.撮影した画像や解析結果は専門医が読影しています。結果は後日依頼した主治医より説明があります。

当院で行われている主な検査項目

骨シンチグラフィ:全身の骨の状態を調べる
心筋シンチグラフィ:心臓の筋肉の血流状態を調べる
腎シンチグラフィ:腎臓の機能を調べる
脳血流シンチグラフィ:脳組織の血流状態を調べる
甲状腺シンチグラフィ:甲状腺の機能または腫瘍の良悪を調べる
腫瘍・炎症シンチグラフィ:全身の腫瘍や炎症を調べる
他にも様々な検査があります。

お願い

核医学検査で使用している検査薬は、当日予約されている分だけ注文を行い取り寄せています。この検査薬は保存が効かないため、時間に遅れないよう予約時間をお守りください。主治医の指示に従い、ご不明な点は、担当技師又は看護師にお尋ねください。


X線撮影検査・ポータブル撮影検査 マンモグラフィ検査(乳房撮影) X線TV(X線透視撮影)検査 CT検査 MRI検査 心・血管造影検査 核医学検査(RI) 骨密度測定検査(DXA)


骨密度測定検査(DXA)

骨密度測定検査とは

体の中の腰椎等の骨密度を弱いX線を使用して非侵襲に測定し、骨粗鬆症の診断や、その経過観察に有用な情報をもたらす検査法です。
検査所要時間は10分程度で、検査による痛みはございませんので安心して検査をお受け下さい。

装置・機器紹介

Hologic社製 Delphi W
Hologic社製 Delphi W

画像紹介

骨密度測定結果(腰椎)
骨密度測定結果(腰椎)
骨密度測定結果(股関節)
骨密度測定結果(股関節)

その他

ご不明な点等ございましたら、担当の技師または看護師までお尋ねください。