令和4年度 卒後臨床研修医 募集要領の定員数および試験日時・応募締切を更新しております。
治験・臨床研究
治験
治験とは
化学合成や、植物、土壌中の菌、海洋生物などから発見された物質の中から、試験管の中での実験や動物実験により、病気に 効果があり、人に使用しても安全と予測されるものが「くすりの候補」として選ばれます。この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。
こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。
人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。
治験は病院で行われます。
治験を行う病院は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」という規則に定められた要件を満足する病院だけが選ばれます。
その要件とは
・医療設備が充分に整っていること
・責任を持って治験を実施する医師、看護師、薬剤師等がそろっていること
・治験の内容を審査する委員会を利用できること
・緊急の場合には直ちに必要な治療、処置が行えること
(厚生労働省 ホームページ引用)
治験審査委員会
治験を行う場合には、治験に参加される方々の安全と人権を守るために、国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準(GCPといいます。)」を遵守しなければなりません。厚生労働省ホームページ。
当院ではこのGCPに従って、科学的および倫理的な観点から、治験の実施や継続について調査・審議するため、函館中央病院治験審査委員会を設置しています。
本治験審査委員会により内容が審議され、病院長より許可された治験のみが実施されています。
会議の記録の概要
現在実施中の治験
| 治験依頼者名 | 成分番号 | 開発相 | 対象疾患 | 実施診療科 |
|---|---|---|---|---|
| エーザイ株式会社 | E2007 | 第Ⅲ相 | Lennox-Gastaut症候群 | 小児科 |
| 協和キリン株式会社 | KW-3357 | 第Ⅲ相 | 早発型重症妊娠高血圧腎症 | 産婦人科 |
| グラクソ・スミスクライン株式会社 (国内治験管理人: パレクセル・インターナショナル株式会社) |
GW685698 +GW642444 |
第Ⅲ相 | 小児喘息 | 小児科部門 |
| 塩野義製薬株式会社 | S-637880 | 第Ⅱ相 | 神経症状を伴う慢性腰痛患者 | 整形外科 |
| 小野薬品工業株式会社 | ONO-2910 | 第Ⅱ相 | 糖尿病性多発神経障害 | 内科・総合診療科 |
| 株式会社ファンペップ | SR-0379 | 第Ⅲ相 | 皮膚潰瘍 | 形成外科 |
| アストラゼネカ株式会社 | Brazikumab | 第Ⅱ相 | 潰瘍性大腸炎 | 消化器内科 |
| アストラゼネカ株式会社 | Brazikumab | 第Ⅱ相 | 潰瘍性大腸炎 | 消化器内科 |
| - | - | - | 糖尿病性神経障害性疼痛 | 糖尿病・内分泌内科 |
| 三洋化成工業株式会社 | P47K-WAS | 第Ⅲ相 | 慢性創傷・急性創傷 | 形成外科 |
臨床研究
臨床研究とは
医学におけるお薬や治療の技術は、病気で苦しんでいる患者さまの病気を治したり、症状を軽くしたりするという好ましい作用(治療効果)をもつ一方、好ましくない作用(副作用・合併症)が現れる場合があります。そのため、私たちは治療効果に優れ、より副作用・合併症の少ない治療を提供する為に、様々な研究に取り組んでいます。ある疾患に新しいお薬や治療法が使えるようになるまでには、それらが対象疾患に有効で安全であることを確かめるために、いろいろな臨床研究を段階的に行なう必要があります。臨床研究は、まず、動物を対象とした試験(非臨床研究)を行った後に、人を対象とした試験(臨床研究)へと進んでいきます。臨床研究は、その内容を十分に理解して頂いた上で、参加することに同意された健康な方や患者さまにのみ行われる研究的な治療のことです。これらの臨床研究を行うことにより、新しい治療法の有効性(効果)および安全性(副作用)が明らかになった場合には、将来あなたと同じ病気の方の治療に大きく役立つことになります。
(厚生労働省 ホームページ引用)
倫理委員会(不定期開催)
倫理委員会では、院内で行われる医療行為やそれに関連する研究などについて、患者様の人権や尊厳などが倫理的に適切に守られる内容となっているかどうかを審査しています。この審査を経ることによって、当院では患者様により安心して治療を受けたり、研究に積極的に参加できるような環境を整えることができると考えています。
| 倫理委員会規程 | PDF:144KB |
|---|---|
| 委員名簿 | PDF:77.6KB |
会議の記録の概要
現在実施中の臨床試験
| 研究名 | 実施診療科 | 受付/資料番号 |
|---|---|---|
| 難聴の遺伝子解析と臨床応用に関する研究 | 小児科 | 2017-5 |
| 疫学調査「口腔がん登録」 | 歯科口腔外科 | 2017-16 |
| C型慢性肝炎・代償性肝硬変患者に対する glecaprevir/pibrentasvir併用療法の安全性、治療効果の検討 |
消化器内科 | 2017-17 |
| 妊娠高血圧腎症の発症予測に関する研究 | 産婦人科 | 2017-25 |
| デノスマブが腰椎固定術後の骨代謝マーカーに与える影響に関する検討 | 整形外科 | 2018-13 |
| B型肝炎ウィルス再活性化予防としてのテノホビル アラフェナミドフマル酸塩投与の治療効果・安全性の検討 | 消化器内科 | 2018-15 |
| 遺伝性結合組織疾患の病態解明 | 小児科 | 2018-16 |
| 脊椎感染症の病態・治療成績および予後に関する多施設前向き観察研究 | 整形外科 | 2018-26 |
| ロモソズマブが腰椎固定術後の骨代謝マーカーに与える影響に関する検討 | 整形外科 | 2019-5 |
| 自然寛解が見込めない食物アレルギー患者様に対する緩徐経口免疫療法(Slow Oral immunotherapy:Slow OIT) | 小児科 | 2019-7 |
| 1A型糖尿病におけるインスリン開始前の低血糖に関する前向き観察研究 | 小児科 | 2019-8 |
| 咽頭・喉頭・気管狭窄に対する全国疫学調査 | 小児科 | 2019-12 |
| 早期前立腺がん患者の治療選択支援に関する研究 | 泌尿器科 | 2019-14 |
| 腰椎椎弓形成術における骨代謝マーカーの動態に関する検討 | 整形外科 | 2019-15 |
| ESDM(Early Start Denver Model)アーリースタートデンバーモデルの実施について | 小児科 | 2019-16 |
| 消化器内視鏡に関連した偶発症の全国調査 | 消化器内科 | 2020-1 |
| ファビピラビル等の抗ウイルス薬が投与されたCOVID-19患者の背景因子と治療効果の検討(観察研究) | 内科・小児科 | 2020-2 |
| 小児期発症のジストニアに関する質問票調査 | 小児科 | 2020-6 |
| 「VLIANステム」におけるセメントの固定性に関する調査 | 整形外科 | 2020-8 |
| 2015 年出生児を対象としたハイリスク新生児医療全国調査 | 小児科 | 2020-10 |
| 日本産科婦人科内視鏡学会における手術および合併症の登録 | 産婦人科 | 2020-12 |
| カテーテルアブレーション症例全例登録プロジェクト(J-ABレジストリ) | 循環器内科 | 2020-13 |
| 脊柱靱帯骨化症と脂肪肝に関する研究 | 整形外科 | 2020-14 |
| リウマチ性疾患治療中に生じたCOVID-19感染症に関する研究 | 内科 | 2020-16 |
| 泌尿器科医師が手術時に感じているメンタルワークロードに関する前向き観察研究 | 泌尿器科 | 2020-17 |
| 深層学習を利用して胎児心拍数陣痛図から臍帯動脈血pHを予測する研究 | 産婦人科 | 2020-18 |
| 小児泌尿器救急疾患に関する検討 | 泌尿器科 | 2020-19 |
| 泌尿器科領域における修練医(卒後3‐15年目の医師を想定)の研修状況と手術トレーニングの現状に関するアンケート調査 | 泌尿器科 | 2020-24 |
| Parent-Child Interaction Therapy with Toddlers(PCIT-T)幼児版親子相互交流療法の実施について | 小児科 | 2021-1 |
| ペディクルリューシステム刺入方法における固定性・術後変化に関する調査 | 整形外科 | 2021-3 |
| 日本における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染妊婦の実態把握のための多施設共同レジストリ研究 | 産婦人科 | 2021-7 |
| 週2回自己注射型テリパラチド製剤の継続率に影響を与える因子の研究 | 整形外科 | 2021-10 |
| 新生児に対する先天性サイトメガロウイルス感染 尿スクリーニング | 産婦人科 | 2021-13 |
| 先天性サイトメガロウイルス感染の新しい妊婦・新生児ターゲットスクリーニング法 | 産婦人科 | 2021-20 |
| テリパラチド28.2μg週2回投与AI製剤投与後の追跡調査および3D-shaperによる大腿骨の3次元解析 | 整形外科 | 2021-23 |
オプトアウト
通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施します。
臨床研究のうち、 患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等を用いる研究等については、国が定めた指針に基づき、対象となる 患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施情報を公開し、 さらに拒否の機会を保証することが必要とされております。このような手法を「オプトアウト」と言います。
当院でオプトアウトを行っている臨床研究は下記の通りです。研究への協力を希望されない場合は、文書内に記載されている研究担当者までお知らせ下さい。